Craifでは現在、尿に含まれるマイクロRNAの情報をAIで解析し、すい臓がんの診断をサポートする新しい医療技術の実用化に向けた研究（多施設共同試験）を進めています。 この試験は、将来的に厚生労働省の承認を得て、病院などで実際に使える医療機器とすることを目指した重要なステップです。

今回の試験では、すい臓がんの患者さん、すい臓がんのリスクが高い方、そして健康な方の協力を得て、それぞれの尿からマイクロRNAを調べています。 さらに、通常の診療で得られる情報もあわせて解析することで、AIがどのくらい高い精度ですい臓がんを見分けられるかを検証しています。

この研究を通じて、より早く・正確にすい臓がんを見つけられる新しい診断ツールの確立を目指しています。

Craifは、北海道大学病院・岩内病院と連携し、北海道岩内町・余市町にお住まいの方100名を対象に、マイシグナル・スキャンを用いた肺がんスクリーニングを実施しました。本研究は、尿中マイクロRNAによる肺がんの診断率を評価し、罹患率や予後への影響を追跡調査する前向き観察研究です。

この臨床研究では、マイシグナル・スキャンを受けていただいた住民の方から肺がんリスクを検出し、無事にステージ0（超早期）の肺がんを取り除くことができました。

今回の取り組みは、先進的ながんスクリーニングが地域医療の発展において有用であることを示すための重要な一歩となりました。将来的には、がん検診の新しい選択肢として、全国の地域医療に広がっていく可能性をさらに検証していく予定です。

Craifは、名古屋大学および藤田医科大学と連携し、東海地方にお住まいの方100名を対象に、尿からすい臓がんのリスクを調べる新しい検査「マイシグナル・スキャン」を活用した実証研究を行っています。

この研究では、尿に含まれるマイクロRNAと呼ばれる微量な情報をAIで解析することで、すい臓がんの兆候をどれだけ早く・正確にとらえられるかを検証しています。さらに、検査を受けた方の経過を見守ることで、病気の発症率や健康状態への影響も調査していきます。

すい臓がんは初期には自覚症状が少なく、見つけにくいがんの一つとされており、これまで有効な検診法が存在しませんでした。本取り組みは、啓発活動とも連動しており、「尿だけでがんの兆候がわかる」世界初のスクリーニング法として、将来的な社会実装をめざす重要な第一歩です。