Craifロゴ
ドロップダウンアイコン
ドロップダウンアイコン
ドロップダウンアイコン
ドロップダウンアイコン
JP
/
EN
Craifロゴ
メニューアイコン
Research
Craif、AACR Annual Meeting 2026(米国がん研究協会年次総会)にて尿中マイクロRNAを用いた肺がんの早期発見・予後予測に関する共同研究成果を発表
2026.04.30

 バイオAIスタートアップのCraif株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役 CEO:小野瀨 隆一、以下「Craif」)は、2026年4月にアメリカ・サンディエゴで開催された「AACR Annual Meeting 2026(米国がん研究協会年次総会)」において東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 次世代創薬研究部 部長の藤田 雄准教授、市立東大阪医療センター 呼吸器外科 部長の野尻崇医師らとの肺がんに関する研究成果を口頭発表しました。本研究では、採血不要・通院不要の尿検査で肺がんを高精度に早期発見できること、および手術前の尿から術後の再発リスクを予測できる可能性を示しました。

■ AACR Annual Meeting 2026(米国がん研究学会年次総会)について

本学会は、世界最大規模かつ最も権威あるがん研究学術集会の一つであり、世界中から医師、研究者、医療機器・製薬企業の専門家などが集まり、最新のがん研究成果や臨床データについて議論が行われます。世界のがん研究の発展と臨床実践の向上に大きく貢献しています。

■ 研究成果のポイント

・採血不要の尿検査による肺がんの高精度早期発見

肺がんの非侵襲的検査系の開発を目的とし、尿中エクソソームに含まれるマイクロRNAに着目し、肺がん患者278名・非がん対照213名(計491名)を対象に、Small RNA-seq解析し、機械学習アルゴリズムを用いて肺がんを識別する診断モデルを構築しました。独立したテストセットにおける診断精度(AUC)は0.941(95%CI: 0.899–0.983)、早期がん(ステージ0/I)の感度は88.2%(95%CI: 73.4–95.3%)、特異度は87.0%(95%CI: 75.6–93.6%)を達成しました。また、年齢マッチング解析および多変量解析により、年齢・性別・BMI・喫煙歴などの影響を受けないことを確認しました。

・手術前の尿で術後再発リスクを予測

ステージI〜IIの外科的切除例76名を対象に、術前の尿中マイクロRNA発現データを用いてCox回帰モデルを構築し、hsa-miR-181a-5p・hsa-miR-185-5p・hsa-miR-934の3種類のマイクロRNAからなる予後予測パネルを構築しました。再発高リスク群と低リスク群の間で無再発生存期間のハザード比は8.3(95%CI: 1.9–37.0)と有意な層別化が確認されました(3年時点のROC AUC:0.796)。術前に尿で再発リスクを評価できる可能性が示されました。

共同研究概要
本研究は、日本国内4施設で収集した尿検体を用いた多施設症例対照研究です。肺がん患者278名および非がん対照213名を対象に、尿中細胞外小胞(EV)に含まれるマイクロRNAのSmall RNA-seq解析と機械学習を組み合わせて、早期発見モデルを構築・検証しました。また、術前の尿中マイクロRNA発現データを用いて予後予測マイクロRNAパネルを構築し、再発リスクを層別化できる可能性が示されました。これらの知見は、採血・通院不要の尿採取により、「肺がんの早期発見」と「再発リスク評価」を一体的に実現できる可能性(Single-assay concept)を示すものです。

用語説明
  • 細胞外小胞(エクソソーム):細胞から分泌される小さな袋状の粒子で、体内の情報伝達に使われます。細胞外小胞にはマイクロRNAなどの物質が含まれており、がんの診断に役立つ重要なバイオマーカーとして注目されています。
    マイクロRNA: 細胞の中にある非常に小さなRNA分子で、遺伝子の働きを調節する役割を持っています。がん細胞ではマイクロRNAの種類や量が変化するため、病気の早期発見や予後予測に活用できると考えられています。
  • 機械学習:AI(人工知能)技術の一種で、大量のデータをもとに自らパターンを学習し、未来の予測や分類を行います。今回の研究では、がんの診断のために、マイクロRNAのデータを使って病気の有無を高精度に判定するために用いられました。
  • AUC(曲線下面積):診断の正確さを示す指標で、0から1までの値をとります。1に近いほど診断性能が高いことを意味します。
  • 感度・特異度:感度とは、疾病のある人のうちで陽性となる割合を示し、特異度とは、疾病のない人のうちで陰性となる割合を示します。
  • ハザード比:2つのグループの間で、ある事象(再発など)が起こるリスクの比率を示す指標です。ハザード比が8.3とは、高リスク群が低リスク群と比べて約8倍再発しやすいことを意味します。
Craifについて

Craif(クライフ)はがん早期発見に取り組む2018年創業のバイオAIスタートアップです。尿をはじめとする体液から、DNAやマイクロRNAなど多様なバイオマーカーを高精度に検出する独自の解析技術基盤「NANO IP®︎(NANO Intelligence Platform)」とAI技術を融合し、がんの超早期発見・早期治療・早期復帰を可能にする革新的な検査を開発しています。バイオテクノロジーとAIの力を社会に広く届けることで、当社のビジョンである「人々が天寿を全うする社会の実現」を推進します。

【会社概要】

社名:Craif株式会社(読み:クライフ、英語表記:Craif Inc.)
代表者:代表取締役 小野瀨 隆一
設立:2018年5月
資本金:1億円(2025年4月1日現在)
事業:がん領域を中心とした疾患の早期発見や個別化医療の実現に向けた次世代検査の研究・開発、尿がん検査「マイシグナルシリーズ」の提供
本社:東京都新宿区新小川町8-30 THE PORTAL iidabashi B1F
URL:https://craif.com/